ホテルK様 高層階の窓をRAKUEで全面改修しました(富山県黒部市)
宿泊施設
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施工内容
ホテルK様 高層階の客室全窓を足場不要のRAKUEに交換
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日 付
2021年11月
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加盟店様
株式会社K(熊谷市)、BACホールディングスの施工チーム
長年の悩みをRAKUEがついに解決。決め手は「足場不要」
富山県の東部に位置する黒部市には、黒部川の上流に黒部ダムがあり、宇奈月温泉や雄大な自然の中を走るトロッコ電車などの観光資源でも有名です。
今回、長年にわたりこの恵まれた自然環境のもとで宿泊施設を営んでこられたホテルK様の高層部分の窓交換についてご相談をいただきました。
具体的には4階、5階、6階の3フロアのすべての客室にある開口部をRAKUEに交換したいという内容。
じつはこの地域、夏が終わって秋になると、カメムシが大量発生するらしいのですが、これが話を聞けば聞くほどなかなか深刻な問題です。
この宇奈月温泉周辺にたくさんある他のホテルや民宿でも、「カメムシが発生すると客室の窓を開けられない」という事態になるそうです。なにしろ、相手は隙間が2㎜あったら侵入してくるというカメムシ軍団。
全客室の古い窓には「カメムシが入ってきますので、窓を開けないでください」という貼り紙が全室に貼ってあり、さらには念には念を入れてということか、全ての隙間部分にはマスキングテープを貼って侵入ルートを遮断するという、対カメムシ完全防備体制。
ただ、これではせっかくの観光施設なのに宿泊のお客様は窓も開けられなくて、快適空間でリフレッシュ気分を味わっていただくことができず、ホテルK様にとっては長年の悩みのタネだったそうです。
足場不要の窓改修のついでにカメムシ対策 一石三鳥
ホテルK様には、もうひとつ悩みがありました。それは高層階の工事につきものの足場の問題。
とくにこの宇奈月温泉エリアは見事な渓谷がメインの立地であり、そこで高層階の窓改修をするには足場が必須なのです。
それも全館にわたって6階部分にまで足場を設置するには1,000万以上の費用がかかるため、今まで工事に踏み出せずにいたそうです。当然ですよね。
そんなときに「RAKUEなら足場不要で窓交換できる」と知り、我々にご相談をいただいたのでした。
特大サイズの窓を足場なしで設置するための工夫とは
足場不要で窓改修ができるのは事実ですが、現地調査のためホテルK様に初めてお伺いした我々は驚きました。なにしろ、窓のサイズは横幅約3m、高さは約1.8mの特大サイズ。樹脂枠とペアガラスを含めたら全部で総重量180kg以上にもなってしまうのです!
これでは通常の方法ではどうやっても手に負えないと判断し、ホテルK様プロジェクトで施工作戦を練りました。
まずは搬入方法。それぞれの客室には枠とペアガラスは別々に搬入します。そして、各部屋で枠を組み込んでからペアガラスを後から組み込む方法を採用しました。
また、横幅3mのサイズが災いし、部屋によってはフロアの通路を曲がり切れないため、搬入できない可能性があることが分かりました。
そのため、何度もシミュレーションし、どうやっても搬入できない部屋については、枠を2分割で製作し、部屋内に搬入してから工場の専門スタッフが個々に組み立て作業する作戦に。
そして隙間が2㎜でも侵入してくるカメムシ対策としては、もともと雨水や結露の水の排出口として設けられてある小さな穴に、内側から目の細かいネットを貼り付けて侵入を防止する・・・などなど、念には念を入れてのご提案をさせていただきました。
高難度の施工プロジェクト 雪が降りだす前に
実際の工事は「各フロアを1週間に4日間施工、それを3週間連続で」とご提案させていただきました。そして、カメムシばかりに気を取られていましたが、富山県だけではなく北陸地方ならでは問題が!
早く工事を進めていかないと、12月に入れば大雪が降るのです!とくに宇奈月温泉エリアはかなり雪深いと言う話。
雪が本格的に降りだす前に工事を終わらせなければいけないので、これはこれで施工チームにはかなりのプレッシャーがかかります。
RAKUE取り付け工事中の様子
1週間に4日の工程をさらに細分化し、既存サッシ解体チーム、枠取り付けチーム、発砲工法のウレタン吐出チーム、最後の仕上げチームに分かれ、順番に窓交換を仕上げていく方法で、計3フロア(各フロア4部屋)、窓数にすると全部で27窓の大工事を無事に終えることができました。
白い樹脂窓 客室がさらに清潔なイメージに
施工後の写真をご覧ください。施工前の、古くて頼りなくて、いかにも昭和時代を彷彿とさせる細い枠組みのアルミサッシに比べ、最新の樹脂窓がなんと清廉な、それでいてガッシリと安心できそうな外観であることか。
もちろん外観だけではありません。
現時点で一番性能の良いアルゴンガス入りの断熱高遮熱ペアガラスを組み込んで、断熱性能は文句のつけようがない数値を示すレベルです。
カメムシが侵入してくる2㎜の隙間も見逃さずに対策するくらいですから、この大きな窓全体の気密性も高く、それゆえに防音性能もバッチリ!
もうひとつ、我々からのご提案で客室のイメージが変わったことがあります。
それは窓の開閉方法。真ん中の大きな窓は開閉できないFIX窓(はめ殺し窓)。その両端には2段に分かれた窓がくっついていますが、じつはこれ、下の窓はFIX窓なのですが、上の部分は、縦すべり出し窓して横にも開くし、内倒し窓として上の部分が室内に倒れるように開くという2wayの開閉が可能な窓なのです。ドレーキップ窓といいます。
綺麗でオシャレな見た目に大変身したうえに、断熱や防音の性能値も格段にアップして、宿泊されるお客様もゆったりとした休日を過ごしていただけるようになりました。
同じ悩みを持つ宿泊施設からのお問い合わせ
我々が施工している最中、近隣のホテルや民宿の経営者の方が何組か来られてご見学されました。やはり地域ならではの同じ悩みを抱えていらっしゃるんでしょう。
施工しながらご質問にもお答えし、窓交換に対する皆様の興味の深さを実感しました。
4階、5階、6階と施工しただきました今回のホテルK様、今後は下層の客室の窓交換も考えておられるそうです。
全部の窓を樹脂窓に交換して、全てのお客様の楽しい思い出づくりにつながるように我々もぜひご協力させていただきたいと思います。